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2005年7月24日 (日)

エウレカセブン —機械とシンクロする快感の暗黒面

6:30
はげしい渇きで目覚めて、
「ああ、そういえば昨日、よくない酒の飲み方をして寝た」と思いだす。
ふらふら冷蔵庫まで歩きながら、ポカリスエットが常備されてる冷蔵庫の持ち主は、スポーツマンより酒飲みのほうが多いんじゃないかと思う。

7:00
テレビをつける。こんな、高い視聴率なんて狙えない時間に放映されているわりにクオリティの高い絵をみせる(が、物語として光る部分は未知数で何ともいえない)アニメ『交響詩篇エウレカセブン』をみる。全50話予定の15話目。2クール目に入ってOPと主題歌も変わった。HOME MADE 家族の「少年ハート」。バックのピアノがフェンダーのローズピアノを意識した音色でいいよね、って、目のつけ所がおかしいのは重々承知だ。昔々10代の頃、河合楽器のK-1という懐かしシンセで、無謀にもあの音を作ろうとがんばった思い出があるので耳が反応するのだ。お許しを(笑

さて,今日の『エウレカセブン』だが、1クール消化しているというのに全く主人公らしい活躍がなかった少年・レントンが、突然、ニルバーシュという人型巨大メカの操縦に目覚めて、本来のニルバーシュ操縦者の少女、エウレカ以上の機動をみせる。

これまでレントンは一目惚れしたエウレカの力になりたいと、自分を常に彼女の下位に置いてさまざまなサポートをしてきたが、ニルバーシュの操縦に目覚めて、エウレカの助手席にとどまらない形で彼女を守りたいと考える。しかし、エウレカはレントンの操縦に嫉妬したのか、ニルバーシュに近づくことを拒絶する。

そんなエウレカに「ちょっとむかつく」ことを覚えたレントンは、ようやく理想の天使のような女の子ではない、ウンコもオシッコも理不尽な要求もするリアルな女としてのエウレカを知る糸口をつかんだわけだ。このような「初めて《他者》と出会った少年の苦くもリアルな恋愛」を絡めたロボットアニメだというのなら、この展開は遅すぎなんじゃないか?というシリーズ構成にも納得がいく。

ここまできてやっと、なんで50話も必要なんだ?という疑問の答えらしきものが見えたが、これが僕の勝手な思いこみでないことを祈ろう。

さて、今日のアニメの話を現実の視点に移すと「ハンドルを握ると性格が変わる」人のことを想起せずにはいられない。疲れを知らない強力なエンジンパワーを得て、それを自分の力だと勘違いする、スターウォーズ的にいうと「フォースの暗黒面」に落ちた人だ。

バイク乗りの自分も身に覚えがある。かつて250ccの小さなオフロードバイクに乗っていた僕は、パリダカールラリー優勝車の血を引く650ccのBMW F650GSに乗りかえた時、すぐにそのパワーと操縦性に酔いしれてしまった。まるで自分がものすごく速くなったような気分。

それからだ—— 全身黒ずくめでワルを気取っているような大型バイク乗り(なぜかカワサキの900ニンジャが多い)が、荒っぽい車線変更で他のクルマにブレーキを踏ませるようなひどい抜かし方をしているのを見たりすると、自分の中に「怒り」に似た火が点くようになったのは。

いきがってるんじゃないよ!と、僕は正しくウインカーを出して車線変更をしながら900ニンジャの背後に追いすがり、ピタリと斜め後ろについてプレッシャーを与える「無茶な運転をしていながら、排気量もパワーも下のバイクに追いつかれる自分の腕を省みろ」と。

だが、そんな僕が立脚しているのも「オレ解釈の勝手なルール」で、私刑(リンチ)と何ら変わることのない「悪」だ。羊の群れのように走っている他のクルマにしてみれば、ニンジャ乗りも僕も変わりはない。こんな走りをした後は、決まって家に帰り着いてから激しい自己嫌悪に陥ってしまう。

250に乗っていた時なら、ああいうニンジャ乗りに出会っても、追っかけようとは思わなかったのだ。はなっから性能差で追いつけないから。……結局、そう思ってしまうのは、性能の良いバイクを手にして、そのフォースの暗黒面の誘惑に堕ちてしまったからに他ならない。

5月にバイクを乗りかえようと決意したのは、どうしても暗黒面から逃げ切れなかったという理由もある。今の愛車となったボンネビルT100に試乗した時だが、「彼」は、

「あー無理無理、オレ、いちおう馬力はあるけど、そんな機敏な動作できねぇから。ゆっくり行こうぜ旦那」

と、「乗り味」というカタチの機械語でつぶやいてきたのだ。って『キノの旅』のエルメスかおまえは(笑) まだ人間の言葉で話してくるウザさがないから許してやることにしよう。じゃ、今日もどんどん路肩をすり抜ける原チャリに抜かされながら(笑)、ゆったり東京の道を走ってくるか。ん?

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コメント

はじめまして。Haseといいます。
夏休みの密かな楽しみとしてのURL晒しageお疲れ様です。
素晴らしい衝撃です。いやぁ、面白い。

酔っているときにスポーツドリンクは飲んではいけない(余計にまわるから)という話を聞いたことがあります。
二日酔いの時はどうなんでしょうかね。効きます?
私は水をガンガン飲みますが。まぁ、飲むものが焼酎なので二日酔いにはあまりならないのですけども。

クルマ乗りとしては、無茶苦茶な速度で車線変更とかされると怖いです。
小心者ドライバーの私は、それでビクッとなってしまって、人事なのにハラハラしてしまうのです。
事故には気をつけてください。
といいつつ、高速道路では踏めるところはアクセルベタ踏みしたりするんですけども。

それでは、また。

投稿: Hase | 2005年7月24日 (日) 12時04分

こんにちは。
根っからの二輪乗りで、クルマの運転は北海道と沖縄でしかしたことがない両極端な僕が来ましたよ、と。公道上で縦列駐車をした経験が一度も無いのはナイショだ(笑)

慣れたころがアブナイというのは、クルマもバイクも恋愛も?同じです。お互い事故には気をつけましょう。

それにしてもバイクはファミリーカーを買えるお金(140万円くらい)があれば、最高速度300km/h、0-100km/h加速3秒以内!なんていうバケモノ(SUZUKIの隼1300とか)が買えてしまうので、フォースの暗黒面に堕ちやすいと思います。あぶないあぶない。もっと若い頃にそういうバイクに乗ってたら生きてなかったな(汗)


酔ってる時のポカリが危険というのは、なんとなく昔からの言い伝えで僕もその気になってるんですが、理屈で考えると、アルコール自体、水より遥かに吸収が速いわけですから、なんとなく迷信のような気もします。


投稿: 青木KC | 2005年7月24日 (日) 17時52分

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