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2006年3月 4日 (土)

ポスト・ロモの荒野とハチクロ効果?

昨日、文芸二次試験が終わって研究室のデスクに戻ったところ…

某誌に載せる予定の文芸学科広告データが手違いで先方に着いていないというメモが届いていたので、急きょ広告のデザインをしてくれたスタッフT氏と手直し&先方がダウンロードできるように学部のサーバにUP作業をしました。

他のスタッフはみんな帰ったあとだったので、いろいろ共通の趣味をもっているT氏としゃべくりながら作業をしていたのですが、今回の芸術学部入試の受検者数の話になり「受験生が減っちゃって、写真学科はそろそろ定員割れになりそうだよね」「なんでだろうね」と、カメラ&写真好き文芸野郎な僕らは考えこみました。

「やっぱりロモが、技術的な写真の魅力全部つぶしちゃったよね」

とT氏。文芸学科の副手になった最初の給料でロモを買って使い尽くした彼の言葉は説得力があります。

「あとデジカメね」と僕。

きちんとシャープでスクエアな写真撮影を経験したあとで
ロモのモヤモヤブレブレの世界も知ると豊かな気持ちになれるのですが
最初から「オシャレグッズ」としてロモに飛びついちゃった人は
いまはきっとケータイで写メールしかしてないでしょう。

それで思いだすのが
子供の絵の展覧会を見たあとのピカソのこんな言葉です。

「わたしはこの子たちの歳には、ラファエロのように描くことができた。 
 しかし、この子たちのように描けるようになるのには一生かかった」

アラーキーこと、荒木経惟の写真も、そう。
きちんと写真の技術を身につけたうえで、悪ふざけが過ぎる写真を撮りまくり、やがて、コニカ・ビックミニ(しかも日付写しこみONにした)を目の前にかざして、無造作にシャッターを切る「私写真」に行き着いたアラーキー。

ファインダを覗いて撮るカメラが当たり前だったころ(ほんの5,6年前まで)自分がいつも見ている目の高さでシャッターを切るという行為は、無意識に撮っていれば誰でも体現できたわけです。だから、アラーキーは、あえて誰でもしていることをことさらに強調することによって「私写真」というコンセプトを示すことができたのです。

ところが、デジカメやケータイの液晶を見ながら撮るのが、メジャーな「写真」となった今、自分の視線からちょっとだけズレた「画面に映るもの=客観的な視線」を写し取るものに変化してきました。

「私写真」が女の子の「私」写真ブーム「ガーリーフォト」につながり、
もともとシャープな写真が撮れないロシア製カメラ「ロモ」ブームがおとずれ
デジカメとケータイのカメラが、
現像という「間」があったフィルム写真を駆逐して……

ついに芸術学部が教えるような「写真」の世界は
荒野になってしまいまったような気がします。

ただ、美術学科とデザイン学科だけは、
少子化のただ中にあって受験生が増えてるんですよ、今年は。

これは……これはもしかしてあの美大グダグダ恋愛コミック
ハチミツとクローバー」効果ですか?

「ハチクロ」といえば、僕の実習授業とってる学生たちと話をしたときに、真山の人気が高くてびっくりしました。そんなにメガネ男子がいいのか(笑)。僕は「真山と山田は窓から投げ捨てろ!」派(あの二人がいなくなったら話がなりたちません、というクレームは却下)前にも書きましたが花本先生と野宮さん派ですよ、僕は。しかし8巻で野宮までもが「青春スーツ」を再装着してしまって、あまりの痒さに思わずコミックを窓から投げ捨てそうになりました(汗 

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コメント

こんにちは。
久しぶりにココを訪れたら随分UPされていたので驚きマシタ!
(なにせココを訪れるたび12/6だったので…)

私も中学生くらいの頃にロモにハマった時期がありました。
でも中学生だった私には手の届かない存在だったワケですが 汗
きっかけは漫画デシタ。
ちょうどその頃私の好きな漫画家サンがロモをネタにした読みきりを書いていたので、
まぁ…憧れというか。
使い方も価値もわからずにただ単に「ロモ」という響きが好きになっちゃったんデス。
(こんなコトを言うと、そのT氏からクレームが来そうデスね 汗)
結局今ではデジカメを使って、精密に写る自分が撮ったモノに満足してしまっています。
…やはり、自分にはカメラマンという道は合わなかったワケで。

さて、ハチクロですが。
私もハチクロファンの一人です☆
真山人気…はわかりませんが、まぁ今の少女漫画にはメガネキャラ(カッコイイ)は外せない存在なんじゃないですかね?
最近ではオタクが主人公になった漫画も多くなってきているようデスし。
時代をすぐに取り込んでしまうのはスゴイですね、若手の漫画家サンたちは。
ところで青木KCは花本先生&野宮派と伺いましたが、
私は竹本&森田派デスw
はぐと、竹本と、森田。
この痒い関係をずっと見守っていきたいなーと。笑
美大を中心にした物語ですが、実際の場所を多く使っているので、すごく身近な漫画になっていると思うんですよ。
なんだかその辺歩いてたら山田とかに会っちゃいそうな気がするんですよね 笑
(私は隅田川の近くに住んでいるので、水上バスのシーンは特にそう思いますw)

まぁ、ハチクロ実写化の話もありますが、
どうかイメージが崩れないコトを祈ります…。
(アニメはギリギリセーフでした 笑)

長く書きすぎましたが…これで失礼します!

投稿: でこまる | 2006年3月13日 (月) 14時03分

ロモは手にした時の感触がよいですね。
薄いなりにちゃんと金属っぽい手触りとか。
あのギロチンスライドふたの音が好きです。「これから撮るぞ」って感じで。

そういえばアニメ「エウレカセブン」のなかで
ストナー(いつもはニコンF3らしきカメラを使ってる人)が、
隠し撮りに使ってたのもロモでした。
たしか40話でヴォダラクの聖地に潜入する回です。

デジカメケータイでいつでも誰でもカメラを持ち歩く時代になって
写真がこれまで以上に日常化したのと同じように
ブログや、mixiなどのSNSで「書くこと」が万人の日常になってきて
ほんとにもうしばらくすると、新聞はブログに殺されちゃいそうですね。

投稿: 青木KC | 2006年3月14日 (火) 12時48分

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