2010年4月 5日 (月)

【新年度にあたって】昨年度の採点について

いよいよ4月19日から、僕は1年間の海外派遣へ旅立ちます。
というわけで、今年度の「文芸特殊講義IX」は開講しません。
2011年の4月に再開する予定です。

I'll be back.

さて、

明日から新年度のガイダンスが始まりますが、そこで受け取った単位履修表で、もし「1回以上課題提出をしているのに文芸特殊講義IXが不合格だった」という受講生がいましたら、採点ミスの可能性がありますので、なるべく早急に青木までお知らせください。

メール aoki-kc@nifty.com

渡米後ですと、1年間日本に戻ってこれませんので、
採点訂正が可能な期間を過ぎてしまいます。
よろしくおねがいいたします。

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2010年1月15日 (金)

文芸特殊講義IXの後期課題について

文芸特殊講義IX、本日1/15は予告の通り休講です。
(江古田での卒論卒制受け取りのため)

後期課題の

「140字×3で、なんらかの「現実」を表現する。」

は、来週1月22日(金)の授業時に提出してください。

昨年中の授業時に配布した
提出用の140字×3本が1枚になった原稿用紙を持っていない受講生は、
所沢文芸棟の出版編集室で受け取るか、
以下のリンクからPDFファイルをダウンロードして印刷してください。

http://files.me.com/aoki_kc/7lb89b

なお、1月22日(金)に
ニコ生の運営さんに来ていただいて特別講座を行う計画ですが、
超多忙なスケジュールの隙間をつくことができず、
今回は残念ながら開催できないことになりました。
期待していただいていた受講生の皆さんごめんなさい。

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2008年1月24日 (木)

1/24はMacの誕生日…で、ハンマーの代わりにネギを投げてみたり

1月24日は、今ではすっかりMacとしか呼ばれなくなった、
マッキントッシュ・コンピュータの誕生日です。
それは1984年のことでした。

誕生日の二日前、1984年1月22日、
スーパーボウル(全米フットボールの王座決定戦)
の第三クオーターの途中に、こんな奇妙なCMが入り——

全米が泣いた……なんてことはなく、たぶん、戸惑ったことでしょう。

 

独裁者ビッグブラザーの演説が朗々と響き渡るホールに
個性を奪われた民衆が集い、
じっとスクリーンを見つめています。

 諸君! 君たち一人一人が
 偉大な肉体であるこの国の細胞の一つ一つにあたるのだ。
 そして今日、この偉大なる肉体は、
 その中に巣喰う寄生虫を退治した。
 我らは事実が無節操にばらまかれることに
 見事終止符を打った。

 あらゆる細胞たちよ、喜びたまえ。
 この日を栄えある「情報浄化指令」の
 記念日として祝おうではないか!

 我々は歴史上初めて
 「純粋なイデオロギーの庭園」を創造したのだ。

 ここでは、一人一人の労働者が
 矛盾と混乱に満ちた真実という害虫に襲われることなく
 美しい花を咲かせるであろう。
 思想の統一という武器は、地上のどんな軍隊よりも強力だ。
 我々は一つの人間なのだ。
 唯一の意志、唯一の決意、唯一の主張をもつ存在だ。

 我々の敵は自らの議論によって滅びるであろう。

 我々は、奴らを、奴ら自身の混乱とともに葬り去る。
 勝利するのは我々だ。


しかし警備の制止を振り切って一人の女性が駆け込み、
ハンマー遠投でビッグブラザーの演説スクリーンを粉砕します。

19840124

1月24日にアップルはマッキントッシュを発売します。
そして、
1984年が『1984年』のようにはならない理由をお見せします。

ダークな管理社会を描いたジョージ・オーウェルの小説『1984年』をモチーフに、「ブレードランナー」のリドリー・スコット監督の手によって撮られたこのCMは、真のパーソナルコンピュータ誕生の強烈な産声となりました。

情報管理による人間の統制に使われることはない、
個人の自由な発想を形にするための道具としてのコンピュータ。

それがMacなのだと。

当時は、IBM(その名もインターナショナル・ビジネス・マシーンの頭文字!)に代表される事務機こそがコンピュータで、アーティストの道具だと考える一般人は皆無だったのです。だから、この独裁者ビッグブラザーはIBMの暗喩なのですが、2008年の今なら、なんでしょうね?

こんな感じかな?

Miku1984

こんな絵を描くとまた
「先生なにやってるんですか!?」って言われそうですが
すいません、あんまり自重してないです(汗)

むしろこのネタで「初音ミク版1984」を誰か作ってくれないかな、
と思うくらいですよ。

この絵の背景については
【ここ】とか見ると解りやすいかな。

ちなみに、初音ミクの声の素を担当した
藤田咲さんも1984年生まれなんですよね。
ちょっとした偶然。

- - - - - - - - - -

そうそう、体験版の期限14日間が過ぎてしまったので
うっかり買ってしまいましたよ、
正規版の初音ミクを……

この歌↓みたいな事態になるのは目に見えているのにね(汗)

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2008年1月10日 (木)

卒論卒制提出日です

提出日だっていうのに、
まだ書いてる悪い子はいね〜が〜

ハチクロの森田さんみたいに、
半ば故意に留年しようとしてる学生もいるんでしょうけど、

正直、ウチの学費は安くはないぞ!

そんなわけで提出日をにらんで、
昨日の文芸コンピュータ室は卒論印刷・製本の学生でにぎわってました。

そこで2年次に僕のゼミ生だったN藤君から(いやぁ、もう卒業なんだねぇ)こちらのエントリに書いた江古田文学の特集「名無しの才能」用の草稿をもらいました。卒論で忙しかっただろうに、「『またおまえかw』 という『名づけ』」に注目して展開したアイドルマスター論はなかなか面白かったです。ありがとう。完成稿を待っています。

文芸特殊講義IXの受講生みなさんのレポートも明日1/11提出なので、楽しみにしてます。

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2008年1月 4日 (金)

【業務連絡】文芸特殊講義IXの課題 と 江古田文学の原稿募集について

そろそろ正月気分ともサヨナラしなくちゃいけませんね。
明日の夜には、僕も東京に戻って新年の仕事に備えます。

そういえば東京の自宅のフレッツ光の具合がおかしくてネットが使えないのでした。ニコ厨にはツラい……じゃなくて(汗) 今のうちに業務連絡を……

というわけで、一週間後が提出期限の僕の授業の課題を掲載しておきます。
元日のこのブログでも書いた、ニコ動を巡る特別講座と連動した課題で、以下、その際に配ったチラシの文面を全文転載します。課題は後半にあります。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■  

文芸特殊講義IX  特別講座
2007年12月7日(金)13時〜

「ニコニコ動画に集うクリエイティブ」
特別講師
中澤友作株式会社ドワンゴ 広告宣伝部

◆◆◆この特別講座に寄せて◆◆◆ 
   青木敬士・文芸特殊講義IX 担当講師

「無題」という作品はどんな美術展でも目にはいりますが、
名無し作家の作品にはめったに出会えません。

それは「あの人の作るものならば間違いない」というクオリティを保証するもの=ブランドにまで作家名が高まらなければ、なかなか美術館収蔵という権威の壁を越えられないからです。

そのような権威とは無縁な場所で、いま、最もホットに作品発表と批評が行われているのが、ネット上の「ニコニコ動画」です。

アップされた動画の画面上にリアルタイムに感想が書き込まれていくシステムは、作品のアイデアやクオリティ次第で、一夜にして数万人の視線を集めることも可能なステージなのです。

不思議なことに、そこで発表する人々は自分の名前を前面に出そうとはしません。

お金がもらえるわけでもない場所で惜しみなくハイクオリティな作品をアップする名無したちに向かって、ネット住民は畏敬の意をこめて「才能の無駄遣い」という賛辞を贈ります。かつてネットを捉えるキーワードだった「匿名」という存在からニコ動の「名無し」への進化を、いま僕らは目にしているといえるかもしれません。

◆◆◆文芸特殊講義IXの後期課題について◆◆◆

今回の特別講座とも関連しますが、
文芸特殊講義IXの後期課題は
「名無しの才能」をテーマとします。

2008年2月末発行予定の「江古田文学」67号特集「名無しの才能(仮題)」と連動した課題で、優れた論文、レヴューや紹介記事を提出していただいた方については、「江古田文学」の特集に採用させていただくこともあります。

書店売りもある市販文芸誌に文章が載る機会でもあるので、他者を惹きつける・他者に読んでもらう文章を意識してテーマに挑戦して下さい。(特殊講義IX受講者以外の方の寄稿も歓迎します)

形式は自由ですが、以下に考えられるいくつかのパターンを例示——

・ニコニコ動画をはじめとするネット関連のクリエイティブはもちろん、印刷媒体の同人誌(二次創作含む)や、同人ゲームなど、「すでに確立しているメジャーブランド」によらない創作者・創作物について、レヴューや批評を紹介記事的な形で書く。動画をYouTubeやニコニコ動画にあっぷしてみた、といった体験レポート的なものでもOK。

・対価をもらわずにハイクオリティな作品をアップする素人が大挙してくる時代にプロはどう生き残るべきか、といった考察論文などもOK。

・プロの作品も、二次創作やパロディとして消費されることを前提としたつくりにシフトしているのではないか(踊りをまねられることを期待したアニメのオープニングなど)などの切り口から、メジャー作品と「名無し」の関係について考察することもテーマに含めます。

●提出期限は2008年1月11日(金) 授業時
メールでの提出もOKです。
aoki-kc@nifty.com(青木敬士)まで。

■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ ■ 

以上です。

上記文中にもありますが、江古田文学の特集「名無しの才能」については、一般の方の原稿も歓迎いたします。(江古田文学は寄稿によって成り立っている雑誌ですので、原稿料はお出しできませんが、執筆者に掲載誌は進呈いたします)

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2008年1月 1日 (火)

【元旦】ニコ動&ボーカロイドの年を振り返って

無事新年を迎えることができました。昨年度お世話になったり楽しませてくれたみなさま(人間以外も含む)にありがとう。

自分でこんなネタ絵描くなよ(汗)って感じの年賀画像をどうぞ(絵は芸祭本に提供したやつの使い回しだったり…汗)しょこたんがホントはアンドロイドだったら青木先生の負けw

2008nenga

2007年を振り返ってみると、まさにニコニコ動画(1歳)の拘束具を引きちぎったような成長と、そこに突如降臨した電脳の歌姫・初音ミク(0歳4ヶ月)の活躍に染めぬかれたような年でした——僕の個人的印象では。

Ncnc071207 12月7日には、ニコニコ動画の広報担当・中澤友作さん(個人的な知り合いでもあるんですが)を僕の授業枠に招いた特別講座を実現させることができました。90人教室で立ち見が出るくらい盛況で、ニコ動に対する学生の関心の高さがビシビシと伝わってきましたね。もともと日大芸術学部 文芸学科で僕が担当している文芸特殊講義IXは、普段からネットコミュニケーションやサブカルチャーをメインに据えているので、ニコ動の「中の人」がやって来る」となれば、満員御礼も当然といえば当然。

ニコニコ動画一年の歴史を象徴する動画を映写しながらの、楽しくも濃ゆい特別講座になりましたが、事前に中澤さんと打ち合わせていたなかで、僕の側から「できることならこれは入れたいんだけど」と持ちかけていたのは、
「ニコ動はたしかに面白いけど、その理由に、著作権のしばりを無視した元ネタの自由な引用と編集があることは否定できない。でも、アンダーグラウンドを気取って大人の事情を通さないでいたら、法律の力で、みんながいま遊んでいるこの世界ごと消滅させられてしまう。そうならないために、『中の人』たちは、たとえカッコ悪くみえても現実的な策を考えてるんだよ、ってところを学生に気づかせられないかなぁ?」ということでした。

この特別講座の前の週までに、同じ授業枠で、アメリカの911同時多発テロ(2001年)を先取りしたかのような押井守監督のアニメ映画『劇場版パトレイバー2 the Movie』(1993年作品)を見せて、

「911は犯罪として扱うことができたはずなのに、アメリカは戦争として扱ったためにその後の混迷を招いた。それに対し、パイレイバーの後藤さん筆頭とする警察官は、あくまで事件を「犯罪」として扱い、自分たちが依って立つルールの範囲内で最大限の戦いをした。そこに説得力つきのシブい格好良さがにじみ出てくるのが感じられない?」という趣旨の講義をしたのは、じつは偶然ではありません。(ちなみに911犯罪論については、大塚英志さんが『「戦時下」のおたく』で深く突っ込んでいるので、興味のある方は一読を)

ニコニコ動画という遊び場がいくらアナーキーでも、それを「存続させよう」と思うならば、自分とは違う理屈で動いている人たち(コンテンツ権利者やJASRACなど)をも納得させられるルールを考えて、最良の策を練る大人役がいないといかんでしょ?という流れを考えてのことです。(ちなみに僕は『グレンラガン』で一番好きなキャラがロシウなんだよね)

黙れJASRAC!表現の自由の敵!正義のドリルで天を突くぜ!と全面戦争するのはフリーダムなネットユーザ的にはカッコいいけど(ゴメン、僕もちょっとそう思うけど)んなアメリカンな……ってことですよ。

または、ノンポリなユーザたちは「ニコ動が消えてもまた別のが出来るからそっちに移住するさ」というかもしれないけど、いつまでも盗人扱いされ続けるのも気持ち悪いでしょ?ってことです。

その回答として「リスナーを音楽泥棒扱いするのは間違っている。適切な課金でちゃんとアーティストに還元されるシステムをつくれば、誰も罪人扱いせずにみんながハッピーになれる」と、アップルのジョブズはiPodとiTunesを世に問うたわけですが、僕は日本においてニコニコ動画にその種の改革をおこしてほしい。そんな期待をこめてこの特別講座を企画しました。

とくにボーカロイド・初音ミクによるオリジナル曲については、まったく著作権問題に抵触せずに名無しクリエイターたちの才能を目覚めさせたという点で、マクロス的な意味で「ミック・デカルチャー!(ぶ、文化だ)」と叫び出したくなるくらいに衝撃的な文化の芽生えだったわけです。なので、年末の初音ミク楽曲配信JASRAC登録問題は、ちょっと残念だったんですが、ニコニコ動画には名無しの才能の釣り堀(って言葉が悪いか)として「きちんとした形で」存続してもらいたいわけです。

だけど日芸の学生たちは正直というか……実際の特別講座の時、中澤さんがJAMプロジェクト(権利者からの「自由に改変していいよ」という許諾のもとで行われた二次創作としてのリミックス祭り)について話し始めたとき、学生たちの空気がちょっと引きぎみになったのには、僕も内心苦笑してました。「お仕着せ」が嫌いな気持ちはこちらも重々承知。(中澤さんも僕も日芸出身だしね)もし禁を破ってUPするなら自己責任の覚悟をもってやれ、っていうのが本音かな。

だから文化庁方面のダウンロード違法化論議は「逆の意味で」寝言は寝て言え!って感じです。覚悟の討ち入りアップロード&切腹もさせないつもりか? どんだけ過保護なんだこの国は?……って、ちょ、話が暴走脱線気味ですね、スミマセン。

こういうことを考えるときに、よく僕の頭に浮かぶ言葉があります。所ジョージが雑誌『ライトニング』(Vol.13・1995年5月号)の「全国不良オヤジ発掘」で受けていたインタビューなんですが、そこで、所さんは

『世』の外に出るのはスゴイ簡単なわけ。不良ってのは『世』の中でやってるからカッコいいのであって 、犯罪を犯したりとかは『世』の外なわけ。それを見て、世の中そういう奴はいるんだよ、まいった世の中だな、っていうけど、それは『世』の中じゃないの。外なんだからカンケーないの、そんな奴は。カンケーない奴ほどカッコ悪いことはないわけ。で、カンケーないって見られるのはスゴく簡単なことなの。そーじゃなくて『世』の中で評価されなくちゃ。そうするとスゴく難しいことなんだと思うよ

と「不良」について語っています。
ニコニコ動画には、
いつまでも不良でいてほしいですね。(←所さん的な意味で)

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  ※この特別講座で配ったプリントの内容を
   こちらに転載しました→■クリック■

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2006年11月24日 (金)

文特講IX 後期課題は「人ならざるもの」

今年はおかげさまで文芸特殊講義IXの受講者が去年の3倍近くに増えたので、講義のかたわら、この時期になってもまだ前期の講評を続けています。

昨日は勤労感謝の日でしたが、感謝するヒマもなく江古田文学の最終校正にあけくれて寝不足だったので、今日の僕の講評は自分でもおかしなテンションで脱線しまくりでした(汗)  面白がってくれた学生もいたとは思いますが、僕が挙げる参考作品がどういうつながりで出てきたのかさっぱりわからなかった人には災難だったかもしれません。

その脱線話のなかで日本のメディア芸術100選の漫画部門に

『風と木の詩』が入ってないのはどういうことだ!

とやたらにループしていたような気もしますが、
あれは本当に良いものです。

それまで無かったジャンルを創出する際につくられた作品というのは、古い価値観にとらわれた人をも納得させられるだけのクオリティが必要とされるから、自然と完成度を備えた名作になるんだということの良い証明でもあります。

(しかし、授業のあとである学生さんから
 頼むから『風と木の詩』をボーイズラブのくくりには入れないでぇ〜
 と懇願されました(汗)  うん、わかる、その気持ち。
 授業のなかではいちおう少年愛ものって言ってたつもりなんだけど、
 ちょっと口がすべったかもしれず……)

さて、師走の足音も聞こえてきたので、そろそろ後期の課題も出さないと……

というわけで、本日発表。

後期の課題は「人ならざるもの」です。

昨年度の「擬人化・擬物化」とオーバーラップさせつつ、テーマの範囲を拡げています。参考として、「擬人化・擬物化」のレポート講評をサイトにアップするついでに、文芸特殊講義IXの固定ページを作ってそこにまとめてみました。

■青木KCの授業・文特講IX… トップページはこちら■です。

ブログのサイドバー特設ページにも常駐させてますのでどうぞよろしく。
今年も僕に「予想ガイです」と言わせる作品を期待してます。

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2006年11月10日 (金)

バトルオブシリコンバレーとライセンス料の甘い罠

Pirates_of_silicon_valley_2
パーソナルコンピュータが世界を変える力になると直感した二人の青年、スティーブ・ジョブズとビル・ゲイツ。アップルとマイクロソフトを立ち上げた二人のライバル関係を描く再現ドラマ
『バトル・オブ・シリコンバレー』
を今年も文芸特殊講義IXで学生に観てもらっています。

二日前にナマ富野由悠季カントクの講演を観たばかりなので、どうしてもジョブズのキレたカリスマっぷりにカントクの姿がダブります。

一方、ビル・ゲイツは、開発したソフトをまるごと高額で大会社に買ってもらうことよりも、版権は渡さずソフト一本ごとに小額のライセンス料をいただく方式にこだわりました。

もし富野カントクがビル・ゲイツのように「ガンダム」の商標権を自分で所有していたとしたらどうでしょう? ガンダムのプラモデル一個につき5円のライセンス料だったとしても、恐ろしいほどの小銭が集まって山と積まれるはずです。

一昨日「60歳でようやく家が建ちました。おめでとう」とカントク自身が自嘲気味に話していましたが、逆にオモチャ屋にしいたげられた逆境がなかったら、65歳の現在までバリバリ現役でやっている富野カントクは存在しなかったんじゃないでしょうか?

『バトル・オブ・シリコンバレー』上映後、このドラマのエンドでは負け組のジョブズが現在iPodで気を吐いていることに関連して、正当なリスナーを頭からコピー泥棒扱いしてる現在の音楽利権ゴロに対する怒りをぶちまけてしまいました。自分としては冷静に話していたつもりなんですが、思いきり長くなって途中でチャイム鳴っちゃいましたね(汗)

そうそう、余談ですが、ネットで見つけたビル・ゲイツのスピード違反逮捕画像を見せて、一緒にシド・ヴィシャスの画像が出たときにも言ったんですが、『NANA』が好きなのにシドって何者?という人がいたら、いますぐにでも映画『シド・アンド・ナンシー』を借りてきて観るべきです。

ピストルズのファンには不評だったり、いろいろ映画としてどうなのよ、という声はよく耳にするけど、若い頃に観ておくべきっつーか、若い頃に観ないとつまらない映画というのがあって、『シド・アンド・ナンシー』は確実にそのたぐいの映画です。

ちなみに僕も観たのは19歳の時。
見終わったあとの空虚感が満たされなかったら、
漫画『デトロイト・メタル・シティ』でも読んで笑えばいいと思うよ(笑

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2006年6月22日 (木)

今年の前期課題は「記憶と記録」ですが

文芸特殊講義IX・去年の前期課題、
「模造記憶」の全員講評をWeb公開しました。
(Web公開にあたって学生氏名をイニシャルにして伏せてあります)

←サイドバーに〈特設ページ〉項目を作りましたので、
 そこから飛んでください。

今年の前期課題

「記憶と記録」をテーマにしたテキスト表現。

(ショートストーリー、エッセイ、詩など、形式は問わない。
 紙の平面上に収まるものであればビジュアルを含めた作品も可)

……からそれほど遠くないテーマなので、どこまで発想を拡げていいのか?——の参考になるかと思います。

ちなみに明日の文芸特殊講義IXですが、
先週「記憶と記録」の領域へ入り込む作品として「serial experiments lain」を見せ始めると予告しましたが……すいません!

先週の「攻殻機動隊」から派生して、
現代日本の戦争への関わり方を、
曲芸的に「YouTube」問題につなげて講義するために、
意外なものを見せます。

 1941年のアメリカ製アニメと
 155話続いた、ある日本アニメの最終回。

後者はすぐピンとくるツワモノがいるかもしれません(汗)

では明日教室でお会いしましょう〜

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2006年6月 4日 (日)

そこ、メタフィクション禁止!

この日曜日は夕方から学生と飲みなのです。
去年、文芸特殊講義IXの授業をとっていたメンツですね。
こないだの授業時間、教室の後ろでハルヒダンス踊ってた不届き者2名(苦笑)も含めた5名で所沢のS藤君宅につめかけて飲むというリアル学生ノリは、さすがに久しく味わってない感覚でした。

「セカチュー」が流行っていた頃、
実習中にナンパ行為をしている学生に対し、ラブコメ禁止の意味をこめて

そこは世界の中心か!? 

とツッコミを入れたことがありましたが、
僕はこの飲み会の席で、新しいツッコミ用語を発明しました。
周囲の目を意識して一線を超えない寸止めのイチャつきっぷりを見せる学生カップルに対し、

そこ、メタフィクション禁止!

つまり、アレです、ビデオなんかのあらゆるラヴシーンにおいて、画面に映っているものを素直に受けとめられる実用的な感性の持ち主には無縁な悩みでしょうが、画面のこちら側にわんさかいるはずのカメラマンや照明さんやヘアメイクさんやカントクさんの存在を常に意識させる企画モノAV的鑑賞眼の持ち主である僕にしてみれば、AVも学生のラブコメwも、そのままメタフィクションの見本みたいなものじゃないですか(笑)

5回は言ったね「( ゚Д゚)そこ!!!メタフィクション禁止!」
メタフィクションの意を解する賢さをもった子たちだからこそ
使えるツッコミで、その点は先生もうれしいぞ(笑)

しかし若いってパワフルだね。
楽しかったので、うっかり終電逃して
タクシー代7800円…( ・ω・)マァイイカ

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